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旅の定義とは? アメリカの小さな街で感じた「旅」と「旅行」の境界線

2015年2月15日

よく、「旅」と「旅行」の違いについて考える。
ひとそれぞれ定義は違うけれど、僕自身「旅」の明確な定義がよくわからなかった。

だから僕は、「これが旅なんだ」と認められるときが来るまで、基本的には「旅行」という言葉を使うようにしていた。

そう、今回の旅を経験するまでは……。

 

 

付加価値を見いだせない観光地めぐり

 

 

冬休みの1ヶ月を使って、友人とアメリカ東海岸、西海岸、そしてカナダを旅行した。ニューヨーク、モントリオール、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ラスベガスなどのお決まりの観光都市を回り、たくさんの観光名所で写真を撮った。

つまり、どっぷりと「観光地めぐり」をした。

今回は友人と複数人で行動したため、観光地もたくさん訪れたが、僕は基本的に観光地めぐりが好きではない。
背景知識も乏しく、ただそこに行って他の観光客と一緒に写真を撮る場所の取り合いをしていると、あらかじめ観光地側に用意された道を渡って、用意された風景の写真を撮らされて、用意されたお土産を買わされた気になってしまう。

屁理屈かもしれないけれど、何人もの誰かと同じ道を通り、同じ写真を撮り、同じ体験をすることに付加価値をあまり見いだせない。
この観光地めぐりでも、そう思うことが多々あった。

 

「旅」ってなんだろう?

 

 

観光地めぐりをした1ヶ月のうち、2日間だけ、カリフォルニア州中部に位置するサンタ・クルーズという小さな街に滞在した。

大きな観光都市から離れ、目に飛び込んでくるたくさんの情報を遮断し、インターネットからも少し離れて、綺麗な海と山に囲まれた場所でゆっくりした時間を過ごしたかったからだ。

ほとんど予定は決めていなかった。
Airbnbで見つけた、海からたった2ブロックのシェアオフィスに泊まり、夜にはウッドデッキのハンモックでお酒とチキンをつまみ、朝には海辺を時間の許す限り散歩した。

海沿いの気持ちのよい道が続くハイウェイ1を借りた車で飛ばし、あてもなく途中の町々で下りて桟橋の上でぼーっとピクニックをしたり、そびえ立つ岸壁や足下にある小さな花の姿が、なんとなく高知県の室戸岬に似ている公園の芝生の上で寝っ転がったり、木登りをしたりした。名前も知らない花のにおいも嗅いだ。
ベンチに座って海を眺めているおばあちゃんに“Hello”と声を掛けて、その横にいた犬の頭をなでた。

ハイウェイで目に飛び込んでくる景色は、雄大な牧場で野放しにされる牛たち、何層にも重なる勇ましい地層、淡い水色と濃い紫が混じり合う夕焼け空、そして広い海。
それ以外は何もないけれど、音楽など無くても全く運転に飽きなかった。

 

 

2時間かけてたどりついたのは、サンタ・クルーズからさらに南にあるBig Sur(ビッグサー)という絶景スポット。
小さな看板しか見当たらず、どこが絶景地点なのかわからない。
とりあえず近くの山の上にあったバー&レストランに入り、寒い中テラスでホットココアを飲んだ。目下には美しい緑と海まで続く絶壁がそびえ、顔を上げれば太陽が沈もうとしている。

「なんて幸せなんだろう」

素直にそう思った。ただ綺麗だった。そして気づいた。
自分にとっての「旅」とは、何のあてもない静かな街や美しい自然の中で、あらゆる情報を遮断し、そこで出会う人や風景を楽しみながら、ぼんやりと自分自身と向き合うことなのではないか。

写真や映像でも見たことのない、目に飛び込む世界の新鮮な美しさを感じ、その場所にいられることの幸せを感じた。
それを前にして自分とはいったい何者なのか、何のために生まれてきたのか、そんなことをゆっくりと考える。

何かをがむしゃらに求めに行く、いわば自分探しの旅などという大きなテーマを掲げずに、急がず焦らず、ゆっくりと自分と向き合う旅。

サンタ・クルーズで過ごした2日間は、ひとつも有名な観光地には行かなかった。
それでも、観光地めぐりよりも遙かに大きなものを得られた気がする。

アメリカ世界を感じる力旅の定義齋藤慎之介
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column  / 世界を感じる力

齋藤慎之介
齋藤慎之介
明治大学商学部3年。現在NYに留学中。旅と日本が好き。2012年に2ヶ月間フィリピン語学留学。2013年春、自転車で関西と四国を周り、夏に1ヶ月間東南アジア5カ国を周る。月間5万PVの「DoaBLOG」で情報を精力的に発信し、訪日外国人向けWebマガジン「MATCHA」の企画PRも担当している。

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